1: FX2ちゃんねる 2015/07/25(土) 10:42:11.93 ID:???.net
「お客様視点を大切にして、数(台数)を追うよりもお客様に夢を与えるホンダらしい商品を造っていきたい」全世界で600万台販売の旗を掲げて驀進(ばくしん)した伊東孝紳・前社長(61)の後を継ぎ、第8代ホンダ社長に就任した八郷(はちごう)隆弘氏(56)が7月6日、初の記者会見でそう抱負を語った。

ホンダが今、苦境に立たされている。'15年1月から6月の同社国内販売台数は前年同期比17・9%の減少、落ち込み率は国内11社の中でも三菱自動車に次いで2番目に大きかった。造っても造っても売れない―。それを象徴するような「現場」が、熊谷市、深谷市、本庄市など埼玉県北部に点在している。売れない新車を一時保管する「モータープール」だ。「私が把握しているだけで、置き場は6ヵ所あります。全部で10ヵ所近くあると地元では言われており、1ヵ所に3000~5000台は野ざらしで置かれています」(ホンダ関係者)

筆者もそのうち4ヵ所を訪問した。まず訪れたのが熊谷市万吉(まげち)地区。荒川右岸の堤防下の工場跡地に、ホンダの新車がずらりと並ぶ。ざっと数千台はあるだろう。車種は「フィット」「ヴェゼル」「ジェイド」「グレイス」など。ガードマンにいつから置いているのかと聞くと、「答えられません」と取りつく島もなかった。付近の住民によれば、「'13年にホンダが大規模リコールを起こした後から置かれ始め、近所でも話題になりました。今年の春ごろが最も多く置かれていたと記憶しています」という。

2ヵ所目は、熊谷市千代(せんだい)地区。雑木林に囲まれた「三本自治会里山保全地」の立て看板がある向かい側の空き地にホンダ車がぎっしり。ここにも数千台はあるだろう。近くの畑の地主は「今春から車が置かれている。ここは遺跡があった場所で古い壺も出てきた。発掘調査が終わったら工場ができると聞いていたが、いつの間にか新車置き場になった」と語る。入り口近くには、ガードマン用のプレハブ小屋も立っていた。その中にはホンダ車を運搬している日本梱包運輸倉庫の従業員の姿も。そこにいた男性のひとりは「今年の2月から置いています」と話した後、冗談交じりで「1台どう?」と語った。3ヵ所目は深谷市折之口地区。上越新幹線高架下一帯のコンクリート工場の空き地だ。ここは4月にモデルチェンジしたばかりの「ステップワゴン」が目立つ。

4ヵ所目は本庄市にある「本庄サーキット」周辺。この土地の所有者で群馬県高崎市内に本社がある企業の関係者は「5~6年前にホンダと賃貸契約をしました。輸出用の車を保管したいと聞いています。最近は増えたり減ったりです」と説明する。ただ、筆者が見る限り、輸出用の海外向け車種は見当たらなかった。こうして一時保管されている場所は、いずれもホンダの主力工場である狭山工場(埼玉県狭山市)と寄居工場(同大里郡寄居町)から車で1時間~1時間半以内のところに位置する。車種も両工場で生産しているものだ。中でも目立って多かったのが「フィットハイブリッド」「グレイス」「ジェイド」だ。ホンダの主力車「フィットハイブリッド」は’13年9月にフルモデルチェンジして以来、立て続けに5度の大量リコールを起こした。その内容は発進・停止できなくなる深刻なもので、新たに採用した燃費を高める部品の制御ソフトウェアが不具合を起こしたことが主な要因だ。ホンダ社内ではこのリコールは「人災」に近いとも言われる。
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埼玉県熊谷市内、荒川土手にある在庫置場。見渡す限りホンダの新車が並んでいる
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人気車種のフィットもゴムの劣化を避けるためワイパーがあげられた状態で置かれている

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44308

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